フリーで仕事をはじめた「原点」のウェディング

Prima! Weddingのウェディング実例第1号として、
私がフリーでプロデュースを始めた原点とも言えるおふたりのことをご紹介しています。
いつかご紹介したいなと思いつつ、13年越しにやっとご紹介できました。

Kenさん・亜貴子さんご夫妻は、前職のプロデュース会社時代のお客さまです。
紆余曲折を経て私たちのところにたどり着いてくださった、そのことについては実例記事の中にも書いていますが、
日本と海外(この場合はカナダ)とのウェディング文化の違いについて、初めて知ることもたくさん。
ご祝儀や引出物のことなど、日本とカナダの習慣の違いをどうするかという課題もいろいろあって、
たくさん相談して、それぞれに意見を出し合って決めていったと記憶しています。

フリー・スタイルに見える海外のウェディング。
私も知った当初は意外に思ったのですが、そのイベントの多くが自国や宗教のしきたりや習慣に則ったもの。
海外のウェディングに触れることで、日本のしきたりや習慣のいいところもたくさん見えてきたのと同時に、
長く受け継がれてきたしきたりや習慣をもっと大事にしなければという想いも強くなって、
そういった気づきをいただいたことも、私の「原点」だと言えるところなんです。

今思えば、オリジナリティを追及したいと思っていても、アイテムを探すこと自体が今のように簡単ではなかったですし、
日本は会場でアイテムを紹介するのが当たり前で、探す必要性もあまりない。
会社員でプランナーをやっていると、持込みをわざわざおすすめすることは少なくて、
もちろん「持込み」は今までもありましたが、おふたりは持込みをする意図がちょっと違った印象でした。

社風だったのか部門柄だったのか、はたまた時代だったのか、
おふたりのご希望に対して「やってみよう」と後押ししてくれた当時の会社の環境や、
試行錯誤にお付合いいただいたパートナーの皆さんに、改めて感謝の念が湧きましたね。
着席スタイルから立食スタイルへのセット・チェンジに30分間しか時間が取れなかったので、
特にサービス・スタッフの皆さんには最も過酷な仕事になったかと。

このおふたりの後で、もう1つ国際結婚のカップルの担当をしたのですが、その時にびっくりしたのは、
「会場には2週間くらい前に返事すればいいんでしょ? なんでそんなに早く日程を決めなきゃいけないの?」
というご新郎(フランス人、現地在住)の言葉。
お仕事柄なかなか予定が立たないおふたりではあったのですが、どんなに説明してものんびり構えていらしたそうで、
全然予定を決めてくれないんです……とご新婦が困っていたのを思い出します(笑)
日本では半年~1年も前から予約が必要だったり、もしキャンセルすることになったらお金がかかるなんて思わなかったようです。
レストランのリザーブと同じ感覚だったのかもしれません。
日本のルールが独特なのだと、経験して私も初めて認識しました。
でも、前の経験があったのでかなりど~んと構えてお話できたように思います。

おふたりにこのレポートをお見せしたら「よく覚えていたね~!」とびっくりされました(笑)
文章を書きだしたらかなりすらすらと筆が進んで、我ながらすごい記憶力!
もっとも、写真などを見返すと、更に前のお客様でも結構細かい記憶がよみがえるものなのです。
おふたりから嬉しい嬉しいニュースも飛び込んで、必然だったのかなという最高のタイミングでのリリースになりました。

ご新郎もFacebookで記事をシェアしてくださって、
日本語のみの記事にも関わらず、世界中のご友人がアクセスしてくださったようです。
Facebookのコメントを見るに、写真だけでも楽しんでいただけているのかな?
当時はこういうツールがなかったので、便利な世の中だなぁと改めて思います。

ちなみに、写真がザラっと見えるのはフィルム撮影の写真をデータ化したものだからです。
今ならデータ化するにしてももっと画質がいいのですが、当時はプロでもこれくらいの画質が精いっぱいだったのですね。
レトロに加工しているわけではないので、念のため。

ずいぶん若い私の写真も、恥ずかしいなと思いつつアップしました。
この当時は同世代のお客さまが多かったのに、すっかり若い世代になって、そろそろ親御さまのほうが年が近くなりつつあります。
経験だけでなく年齢も重ねることで、役割やアドバイスの内容も変化していくものの、
ご新郎ご新婦やご両家の親御さまにとって有益な存在であり続けられるように、頑張ろうと思いました。

レポートはこちらからご覧くださいね。
West meets East, East meets West / Akiko & Ken Oct. 25, 2003